海外のバイナリーオプション業者を使った人の被害報告

7月だけで178件の相談が寄せられています

相談件数のグラフ

画像は海外業者を利用していた人が詐欺やトラブルにあい、国民生活センターに相談を寄せた件数の内訳です。（※国民生活センターのHPより引用）

一番多い月で178件もの相談がありますね。その相談内容の一部が上記サイトに掲載されていました。

【事例1】
　無料掲示板で「100万円ぐらいなら稼ぎ方教えます」という書き込みを見て、その書き込みをした女性に連絡をした。すると、その女性から連絡があり「いくら稼ぎたいか」と聞かれたので「70万円」と答えると、「私は今まで8,000万円ほど稼いでいるので簡単に稼げますよ」と言われた。その後、海外業者のサイトのアドレスが記載されたメールが送られてきたので、すぐに記載されたアドレスにアクセスして、氏名や生年月日、クレジットカード番号を入力し、サイト内のバイナリーオプション取引口座を開設した。最初に1万円を入金して取引を開始した。
　しかし、すぐに残金がなくなったため決済を繰り返したが、もうけることはできなかった。その後もお金を取り戻そうと取引を繰り返したが、残金がわずかになり不安になった。これまでの投資総額約50万円を返してほしい。
（2014年6月受付　20歳代　男性）

【事例2】
　ネットに「簡単に誰でももうかる」と書かれていたので、興味を持ち海外のバイナリーオプションのサイトに連絡した。サイトから電話が入り、担当者から「投資金額に応じて、サイトが同じ金額をプレゼントする」と言われた。10万円入れたら20万円分取引ができるので、元金がなくなる前に止めれば損はしないと思い、クレジット一括払いでバイナリーオプション取引に10万円投資した。
　ところが、途中で止めようと思い電話すると、「600万円分の取引をしないと解約できない」と言われた。とてもそんな取引はできないので「解約する」と言うと、解約担当に電話するよう言われた。解約担当に電話をすると、「解約には、免許証、公共料金の領収書、クレジットカードの両面を写真に撮って送るように」と言われ、言われるままに送ってしまった。その後は解約担当に電話してもつながらず、だまされたと思った。どうしても10万円取り返したい。クレジット会社に電話すると、「請求を止めることはできない」と言われた。どうしたらよいか。
（2014年8月受付　40歳代　女性）

どちらも「簡単に儲かる」という情報を鵜呑みにしてしまった方が、海外業者のサイトでアナウンスされていたであろう「ボーナス出金条件」や「バイナリーオプションのリスク」などを見落として取引した結果なので自己責任の範囲内だと思うのですが、こういった相談が多くよせられているということは、それだけバイナリーオプションというものをよく理解せずに安易に始めてしまっている人が多いということでしょう。

国内業者であれば口座開設をするために知識確認テストを受けなければいけないので、ある程度バイナリーオプションというものについて知識をつけてからスタートすることになるので安心です。ですが海外業者では簡単な情報を登録して入金するだけで取引を始めることができるので、後々になって思いもしなかったようなトラブルにあう危険が国内業者より高いのでしょう。

バイナリーオプションは投資ですから損失のリスクがあるのは当たり前。損失が出てから「知らなかった」では遅いので、余計なトラブルにあわない為にもしっかりと知識をつけてから始めるようにしましょう。

海外業者を利用する前に

海外業者を利用する前に必ず確認しておきたいのが出金方法・条件です。

上記の被害例にもありますが、ボーナスを受け取ったら600万円分の取引をしないと出金できないといわれたという相談も、出金についてしっかり事前に調べていなかったことが原因でしょう。

海外業者は「入金額の○％のボーナスを付与します」といったキャンペーンを開催しているところが多いですが、なんの条件もなくこういったキャンペーンを開催していては倒産してしまうリスクが高くなるので、「受け取った方はある程度は取引をしてから出金してくださいね」という意味で“ボーナス出金条件”が課せられます。

【相談2】にもありますが、海外業者のなかには条件を60倍などと難しくして出金をしにくくしている業者もあるので注意しておきましょう。